林大使からの新年ご挨拶

令和5年1月1日

 
新年、明けましておめでとうございます。令和5年を迎え、皆様にご挨拶を申し上げます。

英国では、昨年9月、エリザベス2世女王陛下の崩御とチャールズ3世国王陛下の即位という歴史的な出来事がありました。女王陛下は、70年にわたり、英国の伝統の継承とともに開かれた王室を主導され、また、日本の皇室との交流を通じ、日英友好関係の発展に多大な御貢献をなされました。日本から天皇皇后両陛下がエリザベス女王陛下の国葬に御参列になったことは、日英関係が特別なものであることを示すものとして、英国の方々に大きな好感をもって受け止められました。本年は、5月に新国王の戴冠式も予定されており、日英友好を更に深める年となることが期待されます。

日英関係に目を向けると、昨年5月の岸田総理の訪英に加え、首脳や外相の間で会談が頻繁に行われるなど、日英二国間の連携は着実に深化して来ました。日英両国は、「自由で開かれたインド太平洋」の実現、ウクライナ情勢への対応、エネルギー問題や気候変動問題等のグローバルな課題に取り組む上での強力な真のパートナーです。昨年末には次期戦闘機の共同開発に関する日英イタリア3か国の新たな安全保障・防衛協力を発表することができました。本年は、これらに加えて、日本が議長国を務めるG7や、非常任理事国を務める国連安全保障理事会においても、英国政府と協力して両国の連携を一層推進して行きたいと考えています。

日英政府間の協力は、国民レベルでの相互理解なくして進めることはできません。英国では社会・経済・文化活動はコロナ以前の水準に戻りつつあり、今後も活性化していくことが見込まれます。英国籍者への短期滞在査証免除の再開など、日本側の水際措置の緩和により、日英間の人の往来も着実に増加しています。本年は、こうした動きが更に加速することを願ってやみません。

新しい年においても、かつてなく緊密な日英関係を更に発展させ、そして、当地の在留邦人の皆様に様々な支援やサービスを適時・適切に提供できるよう、全力で努めて行きたいと考えております。どうか皆様方からのご支援をよろしくお願い申し上げます。

 
令和5年1月1日
駐英日本国特命全権大使
林 肇