海上自衛隊艦艇の英国訪問及び「かしま」艦上における自衛隊記念日レセプションの開催について
令和6年9月9日
9月5日から9日にかけて、海上自衛隊の令和6年度遠洋練習航海派遣部隊の艦艇2隻(練習艦「かしま」(寄港地ロンドン)及び練習艦「しまかぜ」(寄港地サウサンプトン))が英国を訪問しました。
海上自衛隊の令和6年度遠洋練習航海派遣部隊は、今回の英国訪問において、日英共同訓練、英国を含むNATO諸国の海軍やキングズ・カレッジ・ロンドンとの安全保障に係る議論、日英の若手士官らの交流、ウェストミンスター寺院に所在する無名戦士の墓への献花、練習艦隊音楽隊による野外演奏会などを実施しました。
林肇駐英国日本国大使は、タワー・ブリッジを通過してロンドンに入港する「かしま」を出迎え、着岸後に同艦上において、西山高広練習艦隊司令官と共にメディア・インタビューに対応しました。さらに、海上自衛隊の将来を担う一般幹部候補生約190名に対し、我が国の安全保障政策、並びに、長い歴史と伝統を有し、政治・外交、安全保障・防衛、経済・ビジネス、文化を始めとする様々な分野で重層的に発展している日英パートナーシップについて、講話を行いました。
9月6日には、「かしま」艦上において、英国政府、議会、外交団、企業関係者など約120名の参加者を得て、今回の寄港と自衛隊記念日を祝うレセプションを開催しました。レセプションにおいては、林大使、西山司令官、キー(Sir Benjamin Key)第一海軍卿が挨拶を行うとともに、日英関係の更なる前途を祈って主要来賓による鏡割りが行われました。
安全保障環境は厳しさを増しており、ロシアによるウクライナへの侵略や、東シナ海及び南シナ海における一方的な現状変更の試みにみられるように、既存の国際秩序は挑戦を受けています。かかる状況のなかで、昨年から今年にかけて、我が国と英国との関係、特に日英防衛協力については、非常に重要な進展が数多く見られました。今回、英国に寄港した令和6年遠洋練習航海派遣部隊は、近年における日英防衛協力の重要な進展の1つである日英部隊間協力円滑化協定(RAA)の、自衛隊初めての適用対象となりました。
日本は、来年に計画されている英空母打撃群のインド太平洋地域への展開を歓迎するとともに、日英二国間の防衛協力をより高いレベルに引き上げるべく取り組んでいきます。