2013年3月07日
在英国日本国大使館


ホーランドパーク内福島庭園における天皇陛下のお言葉の展示について
 

1. 概要

ロンドン市内にあるホーランドパークの福島庭園において、今般、天皇陛下のお言葉を刻んだ石碑が展示されることとなり、3月11日、東日本大震災の発災から2年が経過することを機に、その除幕式を開催します。  

ホーランドパークは、ロンドン市の王立ケンジントン・チェルシー区が管理する公園で、昨年5月17日、英国御訪問中の天皇皇后両陛下が同公園の京都庭園を御散策になっています。また、天皇陛下からは、震災支援に関わった英国の日本関係者への御引見において、震災支援への感謝のお言葉を英語にて賜っているところです。

その後、昨年7月、その京都庭園に隣接する位置に新たに日本庭園が整備され、福島県など被災地の早期復興を願うとともに、英国からの震災支援への感謝を表す趣旨から、「福島庭園」と名付けられました。昨年7月24日に行われた同庭園の開園式では、福島県の中学生や高校生らによって感謝のメッセージが発表され、シャクナゲが植樹されました。昨年11月には、三春滝桜で有名な福島県三春町の小学生も訪れるなど、日英友好親善や震災支援の場として積極的に活用されています。

ホーランドパークとしては、東日本大震災の記憶を継承するとともに、その際に多くの英国国民により救援や支援の活動が行われたことを数多くの来園者に知ってもらうことを通じ、日英友好のシンボルとして同庭園が発展していくことを祈願し、天皇陛下の震災支援への感謝のお言葉を石碑として、福島庭園に展示することとしました。


2.除幕式

天皇陛下のお言葉の展示に当たり、下記のとおり、除幕式を開催します。





日時:3月11日(月)14:30~

場所:ホーランドパーク内福島庭園

出席:
王立ケンジントン・チェルシー区
クリストファー・バックマスター区長 
ニコラス・ペジーブラウン区議会副議長 ほか
当館
林景一駐英国特命全権大使 ほか
関係者
在英福島県人会(シャクナゲ会)会員 ほか

内容:区長挨拶、大使挨拶、除幕、記念撮影


3.展示する天皇陛下のお言葉

 

The Empress and I, as well as so many of our people, were deeply moved by the immediate response of people in the United Kingdom, in the aftermath of the tragic disaster that struck Japan on March 11th last year. It was truly heartening, that so many people in this country, not only expressed their profound sympathy for the victims of the calamity, but also promptly organized a wide range of valuable relief activities, to help those in need. Your kind and practical response has, I presume, further strengthened the deep friendship, that has already existed for such a long time, between the peoples of our two countries.

We are, therefore, so glad that this commemorative occasion of the Diamond Jubilee  of Her Majesty has made it possible for us, to convey directly to you, our heartfelt gratitude for your crucial role in initiating and carrying out those precious acts of charity.



I thank you.



This is the text of His Majesty the Emperor's address on May 17, 2012 at the reception in the Ball Room  of the Japanese Embassy, to the UK people who helped Japan following the disaster of March 11, 2011




和訳)※宮内庁HPより
平成24年5月17日(木)

英国の日本関係者ご引見における天皇陛下のお言葉(大使館ボールルーム)

私ども-皇后と私-、そして数多くの日本国民は、昨年3月11日、痛ましい大災害が日本を襲った際、英国の人々が時をおかずに示された対応に、深く感動致しました。

この国の多くの人々が、災害の犠牲者に対し、同情を示して下さったにとどまらず、困難な状況に置かれた被災者のために、多岐にわたる貴重な救援活動を迅速に実施されたことは,誠に心励まされることでした。
皆さんの思いやり溢れ、また、実効性に優れた救援活動は、これまで日英両国民の間で長きにわたって育まれてきた深い友情を、さらに強めるものであったことと感じております。

このような貴重な支援活動を企画、実施するにあたり、大きな役割を果された皆さん方に対し、英国女王陛下の即位60周年というこの記念すべき機会に、私どもの心からの感謝を直接お伝えできますことを、誠にうれしく思います。

ありがとう。